この記事では私の職場におけるOJTの問題点を紹介しています。解決策については検討している段階なので、問題点のケースレポートとなれば幸いです。
OJTとは on the job training の略で、教育担当者や上司から仕事を学んでいく手法を指します。
この新人教育に際し有効とされるOJTの妨げを年々感じてきており、私の職場環境でもOJTがうまく活用できなくなっています。
なぜ活用できていないのか?
その点を検討していった結果、最大の原因は「優しさ」だったのです。
今回は私の職場でOJTが活用できていない現状の問題点を紹介します。
そもそもOJTを妨げているものは?
私の職場は急性期における対応を除きルーティンワークとなっています。
そのなかでも特に「技術」を要するもので大きな力量の差を生じてしまっている環境でもあり、スキルの差は大きく開いていることが背景要因です。
スキルで担当者を決めるのではなく「新人教育で中堅を育てる」環境なのが問題なのかも…
私が考えるOJTとは新人教育にあたり
ルーティンワークを如何に効率的に習得させるか
が目的にありました。
しかし現在の環境はまったく異なっているのです。
何が原因なのかを考えると、「新人側」と「教育担当者側」の2つに大別できる問題がありました。
新人側の問題点
- ストレス環境への耐性の低さ
- 教育に対する受け身の姿勢
この2点が問題と考えています。
ストレス環境への耐性の低さ
新人が配属される度に「優しく接するように」と伝達があります。
怒るのではなく褒めるのだと言われるのです。
褒められたら育つのは子どもだけでしょう。
最近は失敗に対して慰めていても仕事にこない事例もあるようで、如何にストレスを与えないかを考えなければいけないようです。
教育に対する受け身の姿勢
言われたからやりました!
こんな事を言う人が現在新人教育をやっています。
仕事をする上で新しい事の連続で何がわからないのかも解らない状態になるのは当たり前ですが、そこからの解決策をトレーナーに委ねる傾向にあるように感じます。
これが「やりがいを感じない」という状態に繋げてしまっているのかもしれません。
新人側の問題点のまとめ
世代や教育的背景を原因にしてはいけませんが、そもそも年代に差があるのだから知らない教育で育った新人に対して理解していない知識で対応することが問題なのかもしれません。
優しく大事に育てましょう
こういった習慣がなくなることを切に願います。
教育者側の問題点
- 教育環境が整っていない
これが問題点ではないでしょうか。
教育環境が整っていない
何がいけないのかを挙げると
- 任命されたから教育することになった
- 教育における軸は存在しない
- 教育する時間がない
この3つであることがわかりました。事例を紹介します。
私の職場でのOJT環境を振り返ると、新人担当に任命される人材はスキルではなく「配属3年目」となっています。これは教育により教育者の成長を目的としている背景が原因です。
そして教育における手法はすべて担当者に一任され、過去の教育における改善点や問題点を振り返り軸を修正する方法は担当者の手腕に押し付けられます。
結果として教育にかける時間が長くなり、ルーティンワークを上澄みだけ得た新人を放置する傾向にあります。
OJTしているのですか?
すいません。まったくできていません!
恥かしいことにそれほど劣悪な環境なのです。
教育者側の問題点まとめ
そもそも教育の環境が整っていないのにOJTを掲げられても困るというスタッフもいます。これも「受け身」なのでしょう。
OJTがうまくいかない原因は新人側よりも教育者側の方が大きいかもしれません。
最大の妨げは「優しさ」である
「新人側」と「教育者側」の問題をあげましたが、これらを分けずに見ていくとある問題にぶつかることがわかりました。
それは第3者の「優しさによる過干渉」です。
第3者の「優しさによる過干渉」とは?
担当者と新人のコミュニケーションを深めることが最も重要である事を前提として、第3者がどう邪魔をしているかをまとめます。
- 新人と担当者の間に入る
- 新人の仕事を手伝う
- 担当者の厳しさを否定する
これが私の職場にいる優しい人間の「過干渉」です。
この第3者問題点は「新人を教育する事」が目的ではなく、「新人に干渉すること」が目的となるケースが多いことです。
これが結果として「負のスパイラル」を生じさせます。
過干渉による負のスパイラル
まずは干渉により担当者とのコミュニケーションが不足していきます。
フレンドリーな人の方が話しやすいからね!
新人は誰に頼るかを天秤にかけた時、優しくしてくれる人間に傾くため、結果として教育者への信頼を低下させ、頼られた人間は新人の仕事を肩代わりするようになります。
頼られると嬉しくなってしまう!
これが続くことで新人の「過剰な受け身姿勢」が形成され、「仕事は言われたからやり、出来なければできる人にやってもらう」という状態に陥ります。
第3者に頼めばやってくれるだろう!
そして突然3年目になり新人教育に任命され、新人は仕事ができない教育者に対する不満とストレスに悩む時期に第3者が手を出し始める。
何を教えたらいいかわからない!
これが「負のスパイラル」です。
過干渉による負のスパイラルを抜けるには?
優しい人間は変わることができません。
それはその人間の個性だからです。
なんで優しくするんでしょう?
優しくしてあげないと可哀想だからね!
よって環境を整えていく方法が必要で、管理職に就いている上司が責任を持つ必要があります。
有効な手法のひとつに「1on1ミーティング」というものがあり、これもコミュニケーションを図る上で有効な手段であるとおもいます。
まずは目的をしっかり認識すること。問題を新人が解決する環境を整えること。こういった軸をしっかり話し合うことが重要です。
何にせよ負のスパイラルを抜けるには教育環境を見直す必要があるということです。
組織を変える事は難しい!
さいごに
負のスパイラルを打破するために行動していますが、なかなか成果が出ていないのが現状です。
私の職場の劣悪なOJTのケースレポートが、同じ悩みを抱えている人の悩みに一石を投じられると嬉しいですし、解決策があれば教えてほしいです。
今後もOJTをしっかり考えるために何を目的にするのかを明確に掲げ行動していきたいと思います。
今後改善が得られたら情報共有していきたいです!
みなさんの解決案を教えてください!