先日友人が失恋し、マッチングアプリを開始しました。
私は少なからずマッチングアプリに対してネガティブな考えを持っていますが、彼は今とても充実した毎日を送っているようなのです。
社会人になり出会いが減少した日常から配偶者探しをするリスクは、実はマッチングアプリが一番低いのではないでしょうか。今回は彼の経験談を兼ねてマッチングアプリの利点と欠点を紹介します。
恋愛や結婚のリスク
発明家や著述者として有名なベンジャミン・フランクリンは、いつまでも結婚しない甥に対し「合理的な決断」を下す手助けを試みました。その方法とは
- 候補者のメリット・デメリットを書き出す
- 同じものを消去する
- 残ったもので候補者を評価する
この方法で現在の候補者から配偶者として適している人材を選ぶよう促したようです。しかしこの方法は結局上手くはいきませんでした。これは配偶者探しの「不確実性」が背景にあったようです。
配偶者探しの不確実性
ベンジャミン・フランクリンの提案の前提として配偶者の「候補者がすでに存在している」という事がそもそもの間違いとなります。
当たり前ですが、いわゆる「運命の人」とほかの候補者が同時に自分の前に立つ確率は、よほどモテる人でない限りありえないと考えて良いでしょう。
さらにたくさんの候補者のメリット・デメリットを知る時間も必要で、このメリットやデメリットはお互いの振る舞いや価値観で大きく変化してしまいます。
つまり既知のリスクとは異なる圧倒的な「不確実のリスク」が配偶者選びの背景にあるのです。
配偶者選びは「理想」ではなく「直感」
すべての人が必ずしもそうとは限りませんが、運命の人といつ出会えるかわからない世界で結婚に至るほとんどの人が「直感」でなされていると言えるでしょう。
例えば「自分の仲間たちが望むパートナー像を、自分が手に入れるよう努力する」という直感などがあります。
この直感に対しより「理想」を追いかける事が配偶者を選ぶ上で大きな障害となっているのです。
直感の判断材料は「満足できるか」
「理想的な相手」でなはく「十分に良い相手」を探し、出会えた相手を大事にする事が肝要であるとゲルト・ギーゲレンツァーは言っています。
「十分に良い相手」の判断材料には「満足化」という考えがあります。その手順は
- 配偶者に対する要望レベルを設定
- レベルを達成したら配偶者探しをやめる
- その相手に対し「恋に落ちる」
あらかじめ要望レベルを設定すれば、不確実な「理想」を追い求める必要がなくなります。レベルが高過ぎれば徐々に低くしていけば良いのです。
レベルを超える相手に出会えたら、その人を大事にしながら長所と短所を自分の価値観と照らし合わせていきます。この時間がいずれ相手に対して「恋に落ちる」きっかけを与えてくれます。
出会いが減った人が配偶者を選ぶには?
恋愛や結婚は「不確実なリスク」があり、理想を追い求める事でよりリスクが大きくなっていく事がわかりました。
実際に自分の周りにも、社会人になりある程度時間が経つと「そもそも相手がいない」という状況になって困る人を多くみてきました。
つまりいつか出会えるといった不確実なリスクを理想を追い求める事で見て見ぬ振りをしてきた結果だと言えます。
出会いがない人の「出会いの場」は?
このような状況に陥った際、世の中にはさまざまな出会いの場が用意されています。例えば
- 合コンや街コン
- お見合い
- マッチングアプリ
などがあると思います。ここで十分に良い相手を選ぶ「満足化」を考えてみると、自分が設定した要望レベルに見合った相手を探すタイミングが3つの出会いの場で異なり、大きく2つに分けられる事がわかります。
要望レベルを評価するタイミングの違い
自分がレベルを設定した後に出会いの場に臨んだ際に、そのレベルを出会いの中から評価していくと思います。この評価のいタイミングが「出会ってから」なのか「出会う前」なのかで大きく異なるのです。
合コンやお見合いなどは一度相手に出会う必要があり、実際に参加したけど良い人がいなかったなどのデメリットがあります。
これと異なりマッチングアプリは事前に自分のプロフィールを紹介するため、出会う前に要望レベルの評価を終えることが可能となるメリットがあるのです。
マッチングアプリのメリット・デメリット
合コンやお見合いと異なるメリットを持つマッチングアプリですが、友人の話を聞いているとデメリットもあるようです。
マッチングアプリのメリット
「十分に良い相手」を探す際に提示する要望レベルを先に評価できる事が大きな利点となります。
実際に友人は自分のプロフィールをしっかり載せて望んだら多くのフォローをもらい、毎日忙しいと笑顔で言っていました。
このようにあらかじめ情報があるというのは、配偶者探しにとって大きなメリットになるのです。
マッチングアプリのデメリット
出会う前に評価できるメリットは、デメリットも兼ねているようです。デメリットをあげると
- 業者や遊びで参加している人が多い
- 同性の割合が多い職種は、同じ職場の人の可能性もある
友人の話ですが、プロフィール写真で業者や遊びの人は大体わかるようです。そのような写真を載せたり、極端に加工された画像などはリスクが高いと言っていました。
また、看護師など女性の割合が高い職種で働いている場合、相手が看護師だと実は同じ職場だったなどがあるようです。これも出会いの1つだとは思いますが、同じ職場で働きたくない人はデメリットになるかもしれません。
さいごに
配偶者探しに必要なのは「十分に良い相手に出会う事」のようです。出会いの場はさまざまですが、マッチングアプリを利用する場合は業者や遊びの人に注意しましょう。
何度も言いますが、「十分に良い相手」に巡り会えたのであれば大事にしてあげましょう。それが一番大事な事です。